当院にいらっしゃる患者様から「はりきゅうって、耳鳴りにも効くんですか?!」とおどろきの声を頂くことがあります。 私も鍼灸学校にかよっている時、授業で聞いた時には信じられませんでした。 でも、実際に施術するようになると、確かに効果があるのです。
鍼灸師であり薬剤師でもある私、佐久間が現代医学・東洋医学の両面から耳鳴りについてお話させていただきます。
一般的に、耳鳴りは難聴をともなうことが多いので、加齢による聴力の低下や、大きな音を聞き続けたために耳の聞こえが悪くなったことが原因だと思っている方も少なくないと思います。
確かに多くは何らかの聴力障害がありますが、聴力になんら問題のない場合もあります。
では、原因は何なのでしょうか?
現代医学では、多くの耳鳴りは原因不明。
実は、現代医学では、一部の場合を除いてなぜ耳鳴りがおこるのかよくわかっていないのです。
治療は、原因がはっきりしている場合、例えば中耳炎や聴覚神経腫瘍などによる耳鳴りには手術が行われます。
しかし、多くの耳鳴は原因がよくわかっていないため、治療は対症療法が主体となります。 ビタミン剤や、内耳・脳の血流を改善する薬、精神安定剤などの薬物療法や、マスカーという耳鳴りを打ち消す雑音を出す補聴器のような機械を使用する治療がおこなわれています。
東洋医学では、耳鳴りの原因を腎、脾、肝(現代医学の内臓とは異なります)の異常と考えています。
腎の異常によるめまい
東洋医学では、腎は耳と関係が深いとされています。
加齢や過度の労働による疲労、過度の飲酒、長引く病気は腎の異常を引き起こします。
しだいに耳の聞こえが悪くなり、音の小さな耳鳴りやセミが鳴くような(ジジジといった感じです)耳鳴りがするのが特徴です。
また、寝汗をかく、口が渇く、手のひらや足裏、首が熱くわずらわしく感じる、寒がる、手足が冷える、下痢が続く、体がだるく力が入らない、膝や腰の力が入らず痛むといった症状をともなうことがあります。
脾の異常によるめまい
脾は食べ物から栄養やエネルギーを体に取り込むはたらきをしています。
脾の調子が悪くなると、栄養やエネルギーが不足し、耳が正常に機能しなくなり耳鳴りがおこる場合があります。
脾は食事の乱れ(食べすぎ飲みすぎ、過度の食事制限)、ひどく思い悩んだりすることで調子をくずします。
比較的高い音の耳鳴りと、体が疲れると耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りがひどくなったりするのが特徴で、食欲がない、どうも元気が出ない、疲れやすいなどの症状がともなうことがあります
肝の異常でおこるめまい
ストレスや、我慢の多い生活、長期間の気分の落ち込みなどは肝のはたらきを悪くします。
肝の異常でなぜ耳鳴りがおきるのかを説明するには、少し高度な東洋医学の知識が必要なのでここでは控えさせていただきます。
特徴は、ストレスや精神的な緊張などによって耳鳴りが悪化し、日によって耳鳴りの大きさがちがう、耳や頭がはれるように痛むことが多いことです。
また、イライラしやすかったり、すぐに腹が立つようになったり、口の中が苦く感じたり、眠れなくなったりなどの症状をともなうことがあります。
ストレス社会のためか、最近増えている原因のように感じます。
耳鳴りの原因は上記にあげたもののほかにもありますが、説明が困難なため割愛させていただきます。
一人ひとりにあった施術
ニイハオ鍼灸院では、時間をかけてお話を聞き、舌診、脈診などの専門的な東洋医学の方法を用いて、お一人おひとりにあった施術を提供させていただいております。
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