つわり・逆子(さかご)の治療をよくおこなっているためか、女性の患者さまが多いためか、婦人科関係のご相談を受けます。
初めは、みなさん肩こりや腰痛などでいらっしゃいますが、何度か通われるうちに、「生理痛や生理不順、更年期障害などの症状もはり・灸でよくなるのでは?」と思われるようです。 

当院では、こういった婦人科関係の症状の改善にも取り組んでいます。

今回は、比較的ご相談の多い「生理不順」について、ニイハオ鍼灸院での治療をお話します。

ニイハオ鍼灸院では、生理不順を3タイプにわけています。

東洋医学(中医学)では生理不順を、「経早」「経遅」「経乱」の3種類に分類しています。 当院でもこの分類にしたがっています。

生理の周期を28±7日を基準として
「経早」は生理の周期が短いもの。
「経遅」は生理の周期が長いもの。
「経乱」は生理の周期が短かったり、長かったりするものです。

「経早」「経遅」「経乱」それぞれの原因は??

「経早」の原因と、それにともなう心と体の症状

辛いものや刺激物を好んで食べる、長期のストレス、感情の起伏が激しい、産後の過労、外傷などが原因とされています。 
夜に熱っぽくなる、イライラしやすくなった、寝汗をかく、身体がだるいなどの症状をともなうことが多いようです。

「経遅」の原因と、それにともなう体の症状

冷え性、脂っこいもの・甘いもの・味の濃いものを好んで食べる、アルコール類を毎日飲む、冷たい飲み物や食べ物をよく食べる、生理中に雨に濡れた、いつもお腹の調子が良くない、なかなか治らない病気にかかっているなどが原因と考えられています。
頭が重く感じる、食欲がない、手足が冷える、下腹部が冷えている、腰がだるい、よく眠れない、下痢がつづく、なんとなくいつも寒く感じるなどの症状をともなうことが多いようです。

「経乱」の原因と、それにともなう心と体の症状

長い間ストレスを感じ続けているまたは気分が晴れない、ものすごくショックな出来事があった、生まれつき身体が弱い、冷え性、出産時の出血が多かったなどが原因と考えられています。
気分が落ち込む、怒りやすくなった、わき腹が張って苦しい、頭がふらふらする感じがする、腰や足に力が入らずだるく感じるなどの症状をともなうことが多いようです。

ニイハオ鍼灸院での治療方法は?

「経早」の治療

治療は、膝の上にある「血海」、足の甲にある「行間」、足首付近にある「三陰交」、内くるぶしとアキレス腱の間にある「太谿」、おへその下にある「気海」などのツボを中心に、一人ひとりの体調に合わせたツボを選びはりやお灸をします。

「経遅」の治療

治療は、足の甲にある「太衝」、足の外側で膝と足首の中間あたりにある「豊隆」、おへその下にある「気海」、腰にある「腎兪」、背中にある「膈兪」などのツボを中心に、一人ひとりの体調・体質に合わせたツボを選びはりやお灸をします。 場合によっては灸頭鍼という特殊な方法もします。

「経乱」の治療

治療は、足の外側で膝の下あたりにある「陽陵泉」、おへそと恥骨との中間あたりにある「関元」などのツボを中心に、一人ひとりの体調・体質に合わせたツボを選びはりやお灸をします。

*この他に、必要があれば一人ひとりの原因にあった薬膳食材や、日常生活の工夫などについてアドバイスさせていただきます。

通院の頻度と期間は?

通院は、はじめは最低月に2回、2週間に1度程度のペースで通っていただいています。 ほとんどの方は3ヶ月で生理の周期が安定してきます。(28日±7日) 

周期が安定してきたら、月に1度のペースで3回通っていただいて、問題がなければ治療は終了です。

 

当院の生理不順へのはり・きゅう治療は少し時間がかかりますが、人が持っている「治るちから」を助ける身体にやさしい治療です。
お薬を使いたくない、今の治療ではどうもうまくいかない、そもそも婦人科を受診したくないといった方には特におすすめいたします。
(ただし、婦人科による診断・治療が必要と判断したときは、治療をお断りして婦人科への受診をお願いすることもあります。)
ご質問などございましたら、お電話にてお問い合わせください。
(メールでもかまいませんが、詳しくお答えすることが困難な場合があります。)

最後までお読みいただいてありがとうございます。