「母乳の出が悪いのですが・・・。」

妊婦さんを治療させて頂く機会が多い為か、このようなご相談を受ける事が時々あります。お母様にとって、かわいい子供に十分な母乳を与えられないのは、さぞかし辛いことだろうと思います。

 今までの治療を通してわかったことを、セルフケア、鍼灸治療の二つについてお話させていただきます。

セルフケアについて 

母乳の量が少ないお母様に共通していることは、肩の背中側から肩甲骨の内側にかけてこりがみられます。 
この部分のこりが母乳の量と関係していることがあります。

人によりますが、上記の部分、特に肩甲骨の内側のこりを和らげることで母乳の出がよくなります。

セルフケアとして、この部分のこりをほぐしてみてください。 
ご自分でもむのは無理でしょうから、蒸しタオルや、最近では市販されているホットパック(ドラックストアーなどにあると思います)で温めてください。 
だいぶこりが解消されるはずです。

もちろんこの部分をマッサージするに越したことはありません。 
パートナーの男性は日ごろの感謝の意味もこめて、ぜひぜひマッサージしてあげてください。

 

東洋医学から見た原因

さてさて、この方法を試しても効果が無い、または一日でも早く母乳の出をよくしたい、セルフケアはちょっとめんどう、そんなときは鍼灸治療の出番です。

 東洋医学では、母乳は母体の気と血から作られると言われています。

気と血は食べ物の栄養から作られます。
食べた食物から、正常に栄養が吸収されなければ気と血は不足していくことになります。
ここで重要な役割を果たすのが脾臓です。
現代医学とは違い、東洋医学では脾臓は消化機能を調節する臓器と考えています。
脾臓が弱ってしまうと食べ物のもつ栄養やエネルギーが十分に身体に取り込まれず、気や血がだんだんと不足していってしまいます。 
するとお母様の身体を維持するだけでやっとの気や血の量になってしまい、母乳が作られにくくなってしまうのです。
下痢や軟便、食欲不振、身体がむくみやすいなどの症状がある場合、脾臓が弱っている可能性があります。

 特に食欲の変化も無く、お腹の調子も変わらず、むくみもないのに母乳の量が少ない場合は、(東洋医学的な)肝臓の調子が悪くなっています。
東洋医学では、肝臓は気や血のめぐりを良くする臓器としています。
気や血の量が十分でも、それが正常に身体にめぐらなければ母乳に変わりにくくなってしまいます。 
肝臓の調子が悪いときは、イライラしやすくなったり、気持ちが落ち着かなかったり、目が乾きやすい、頭痛がするなどの症状が出やすくなります。

 

 母乳の出が悪いときの鍼灸(はりきゅう)治療

 私が行う鍼灸治療では、前記2つの臓器(脾臓と肝臓)のはたらきを正常にすることと、肩甲骨の内側のこりをとることを行います。

基本として、肩甲骨の内側のこりをとる為に、その付近にはりを数本と、脾臓が原因のときは、背中にある脾臓のツボと、膝の近くの足三里というツボに、肝臓が原因のときは、背中の肝臓のツボと、気分をすっきりさせる効果のある手首の内側近くにある内間、肝臓の働きをスムーズにする足しの甲にある太衝というツボにはりをします。 
さらに、治療を受ける方にあった治療にする為に数ヶ所のツボにはりをして、必要であればお灸、すいな(手技)を加えていきます。

 

ご質問やご相談は、ホームページのお問い合わせフォーム、またはお電話にてお気軽にどうぞ。

 

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